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ブードゥー教とは

1.発生と流行
 

西アフリカのトーゴ共和国ガーナで生まれた精霊信仰を基本とした宗教です。ハイチ(アメリカ南部、カリブ海に浮かぶ島国)に連行されたアフリカ人奴隷たちによって広まり、奴隷たちが後に移り住んだアメリカ南部のニューオーリンズにも広がるなど、多くの人々に信仰されています。
ヴードゥー教伝来の流れを簡潔にまとめると、以下のようになります。

  ①西アフリカ諸国にて生まれる
     ↓
  ②ハイチにて、連行されてきたアフリカ人奴隷によって広まる
     ↓
  ③アメリカのニューオーリンズに、移民したハイチ人によって広まる

2.どんな宗教?
 

大地や大気に宿る精霊たちに祈りを捧げることで、富や健康、恋愛成就など人生の成功を掴むことを目的にしています。

​   精霊一覧はこちら


3.ヴードゥー教には教団や経典が存在しない?


ヴードゥー教には2016年11月時点において正式な教団がなく、キリスト教の聖書やイスラム教のコーランのような経典も存在しません。
その理由を考察すると、

①秘密裏に信仰するしかなかった為

 ヴードゥー教は長きにわたって迫害を受け続けてきた歴史があります。最もヴードゥー教が信仰されているハイチでは、フランスによる奴隷支配が長年行われてきたのですが、奴隷への支配体制を確かなものにするためにヴードゥー教の信仰は禁じられ、キリスト教の信仰を強制されました。したがって奴隷たちがヴードゥー教を信仰するためには、支配者たちの目を盗みながら秘密裏に集会を行う必要があったのです。

②そもそもが一枚岩ではなかった為
そもそもヴードゥー教には確かな形がありません。ハイチに連れてこられた西アフリカ諸国それぞれの奴隷たちが母国の精霊信仰を持ちより、混ざりあったものが母体になっています。
各人が数人単位で信仰活動を続けていった結果、「精霊信仰」という共通点はあるものの、各集団の出身国によって信仰の対象となる精霊に差異が生まれるなど、独自の進化を遂げることとなり、自由度の高い宗教になっていきました。

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